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海外の行政官および九州のJICA留学生を対象とする水俣ツアーを実施しました

2025.02.16

#水俣プロジェクト
海外の行政官および九州のJICA留学生を対象とする水俣ツアーを実施しました

2024年10月13日〜14日、One Month for the Future(以下OMF)は、JICA九州・ふくおか環境財団とともに、海外の行政官およびJICA留学生を対象とした水俣ツアーを実施しました。

今回の水俣ツアーでは以下の2点を目的として、ツアーのプログラムを設計しました。

  • 家電などの廃棄物が引き起こす目に見えない汚染のリスクを理解し、適切な対策を講じる重要性を学ぶこと
  • 二度と同様の悲劇が世界で繰り返されることがないよう、水俣病とそれが起きた背景について理解を深めること

具体的には、水俣病歴史考証館の視察を始め、水俣病語り部の方のお話や対話のほか、地場企業の環境分野での取り組みの視察や、環境および公害関連施設の視察を行いました。

活動の成果

このツアーの実施により、OMFでは以下のような成果を挙げることができました。

  • 参加満足度94.4%を達成
  • 海外9カ国の行政官およびJICA留学生を含む19名が参加したことで、多国籍かつ多分野の参加者による視点の共有を実現
  • 地元メディア(新聞社1社、テレビ局1社)による取材を通じ、地域社会への注目度と認知度の向上に寄与
  • JICA九州のプレスリリースによる国内への広報効果を確認
  • 6つのステークホルダーとの連携により、地域の知見やノウハウを活かした実践的なプログラムを実現
  • 独自のワークショップデザインに基づいた事前・事後学習会およびワークショップを開催し、参加者の学習効果を向上
  • アクション宣言を通じ、参加者の学びを具体的な行動へと転換

OMFでは、環境・健康・人権の問題はつながっているという私たちの認識がより多くの方に届くよう、今後もプログラムの改善を続けていきます。

長期的なインパクト

このツアーの長期的かつ社会的なインパクトとしては、おもに4つ挙げることができます。

まず第一に、公害の未然防止です。

急速な経済発展がもたらす潜在的な公害のリスクは、21世紀の今日においても決して軽視すべきものではありません。いわゆる開発途上国だけでなく、日本やその他の先進国でも起きかねない問題です。OMFでは、水俣病の経験を自分ごととして捉えるために必要な手がかりを、対話を通して参加者に提供することに努めました。

次に、環境教育の推進です。

今回のツアーでは、日本に住む私たち、各国の行政官や留学生が各々の国や地域における公害を防ぐために、どのようなものを見聞きし、感じ、考えるべきか、という観点からプログラムを設計しました。受動的に物事を学ぶのではなく、自らアクションをとって社会をより良い方向に変えていくために必要なきっかけ作りが、このプログラムの中心にあったと言えます。

三つ目としては、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献が挙げられます。

水俣病は健康被害や環境被害にとどまらない複合的な社会問題を内包しています。目標6(安全な水と衛生の確保)や目標12(持続可能な生産と消費の確保)、目標13(気候変動への対策)など、SDGsにおいても複数の目標にまたがる問題であることを意識することで、多くの参加者に持続可能な社会発展のあり方を考えてもらえたように思います。

最後に忘れてはいけないのが、ローカルとグローバルの接点形成です。

今回のツアーはワークショップなども含め、すべて英語で実施しました。ローカルの問題をグローバルな参加者に正しく伝え、グローバルな視点をローカルに持ち込むという双方向的なプログラムを実施することで、新たな協力モデルやネットワークの構築を促進することができたのではと感じています。

参加者の声

E.H. さん

Watching a short clip about Minamata Disease during the online meeting made me really eager to learn more of the causes and the treatments. So, by attending the tour my questions are very well answered which made me emotional, and concluded of having knowledge of the causes and prevention of the causes.

オンライン会議で水俣病に関する短い映像を見たことで、その原因や治療についてもっと知りたいと思うようになりました。このツアーに参加したことで、私の疑問がしっかりと解消され、感情的にも揺さぶられる体験となりました。そして、水俣病の原因やその予防についての知識を得ることができました。

H.H.さん

Through this tour, I learned a new concept about the background of Minamata Disease, which I was not aware of before. Additionally, I realized that many diseases, like Minamata Disease, can spread through the food chain if the environment is not properly protected from pollution.

このツアーを通じて、それまで知らなかった水俣病の背景について新たな概念を学びました。また、環境が適切に保護されていない場合、水俣病のような病気が食物連鎖を通じて広がる可能性があることを改めて認識しました。

C.B.さん

Nothing like being in the place where it all happened and having first-hand testimonies from people related to the past and present of Minamata. The dynamics proposed by the team were the perfect complement to a deep understanding.

実際に水俣の地を訪れ、過去と現在に関わる人々から直接証言を聞くことは、何にも代えがたい経験でした。運営チームが企画したワークショップの内容は、理解を深める上で完璧な補完となりました。

私たちの生活と社会問題との距離感が少しでも縮まり、より多くの方が他人の問題を自分の問題として再認識できるようになるよう、OMFは今後もこうした活動を続けていきたいと考えています。

OMFとのコラボレーションをご希望の方は、ぜひお気軽にOMFの インスタグラム または メールアドレス からお問い合わせください。

鷲見雄馬

鷲見雄馬 Yuma Sumi

東京藝大中退。プロのバレエダンサーとしてジョージア国立バレエ団で活躍。2012年ベルリンTanzolymp銀賞。 帰国後はソフトウェアエンジニアとして、東京や福岡のスタートアップでアプリケーションの開発を主導したのち、現在は大手モビリティカンパニーにてエンジニアを育成している。 グローバルシェイパーズコミュニティの北アジア地域におけるコミュニティチャンピオンとしても活動中。元グローバルシェイパーズコミュニティ福岡ハブ。